「事実」と「現実」、酷似しているけど、何か違う。この違いを説明できますか?私も以前は違いを認識することができませんでした。事実も現実も同じと思っていました。
だけど事実と現実の違いは、実際はそんなに難しいことではなく、みなさんも認識していると思います。
みなさんこんにちは、アイリスです。前回は願望リストを書くとゴールを客観視できるようになり、視座が高まって目標の最適化ができるというお話でした。
今回は「事実と現実の違い、時間は未来から現在に流れている」について考察していきます。
これがわかると自分の身に起こっているのが何なのかを理解することができる様になります。
どうして自分はやる気になれないのか?なぜ目先のことでブレるのか?がわかり、メンタルの安定に繋がります。
事実と現実の違いとは?
それでは事実と現実の違いを見ていきましょう。
事実:誰にとっても変わらない
現実:人によって変わる、主観、十人十色
事実は本人、相手、第三者から見ても変わらないことです。現実は本人、相手、第三者、それぞれの人がユニークに事実を解釈したものです。
まだこれだけではわかるようでわかりにくいので、解釈についても説明させてください。
解釈:物事の捉え方、認識、個人の考え、解釈も十人十色、色眼鏡、先入観
事実は物事のそのままのあり様で、現実は事実を解釈したものです。つまり事実+解釈=現実ということになります。私たちが見えている世界、感じている世界は実は違う捉え方ができて、その捉え方は無限にあるということです。
最適な捉え方を選べるようになるとグッと人生が充実します。
事実+解釈=現実
事実+Aさんの解釈=Aさんの現実
事実+Bさんの解釈=Bさんの現実
個人個人で解釈が違うので解釈は人の数だけあり、現実も人の数だけあります。
架空の人物Aさん😀とBさん🙂がいたとします。
【Aさん😀】
・自信がある。
・お医者さんになる夢がある。
・自分ならできると信じてる。
【Bさん🙂】
・自信がない。
・特に夢はない。なれるものになれたらいい。
・できる範囲で頑張りたい。
例えば、学校のテストで100点を目指していたのに実際の点数は70点だったとしましょう。
【Aさん😀の場合】
●テスト前
Aさんの解釈:
私なら100点を取れる人間だ。
●事実
100点を目指していたのに実際の点数は70点だった。
●テスト後
Aさんの解釈:
100点取れなかったな…今回はダメだったけど次回頑張ろう。
Aさんの現実:
実力を発揮するためにもっと勉強しよう。
【Bさん🙂の場合】
●テスト前
Bさんの解釈:
私は100点を取れないかもしれない。
●事実
100点を目指していたのに実際の点数は70点だった。
●テスト後
Bさんの解釈:
100点取れなかったな。今回がダメなら次回もダメかも。
Bさんの現実:
勉強しても意味ないなら勉強するのやめようかな。
AさんもBさんも起こった出来事は100点を取れなかったという同じことなのに、体験する現実は違うものになり、次のアクションも変わってきます。
コップの水が半分あることに対して「半分しかない」と思う人もいれば「まだ半分もある」と思う人がいるということと同じですね。
事実と現実の違いがわかったところで、現実は未来から逆算されているとはどういうことでしょうか?
現実は未来から逆算されている
現実があってその積み重ねで未来があると思っている方が多いと思いますが、認知科学の世界ではまず未来・ゴール・目標があって、そこから逆算されて現実があると言われています。
✖️ 現実の積み重ねで未来がある
◎ まずゴールがあって、そこから逆算された現実がある
私たちは現実をコツコツ生きながら未来に向かっている様に見えるのですが、脳科学の世界で見ると、まず未来・ゴール・目標があります。そこから逆算されて私たちはゴールが反映された解釈を持ったり、ゴールが反映された現実を選びます。
ポイントは現実という言葉ですね。先ほども言ったように、事実は誰にとっても変わらないものに対して、現実は個人個人の解釈によって変わります。その解釈はどこから来ているのかというとみなさんが思い描いている未来・ゴール・目標から来ています。
ゴールが解釈を作り、解釈が現実を作る
思い描いている未来・ゴール・目標から逆算してそれに相応しい解釈をし、現実に反映されます。
またAさん😀とBさん🙂で例えてみましょう。
【Aさん😀の場合】
ゴール:
お医者さんになる。
事実:
100点を目指していたのに実際の点数は70点だった。
解釈:
100点を取るのはお医者さんになるための通過点、次回どうにかして100点取るぞ。
現実:
なんとかして100点を取るために、弱点の分析をしたり、対策をねったり、Aさんに合う勉強法を探したり、Aさんに合う塾を見直しあたりする。もしくはAさんの得意分野を活かしてお医者さんになれる方法を探す。
【Bさん🙂の場合】
ゴール:
自分がなれる範囲でほどほどになれたらいいと思っている。
事実:
100点を目指していたのに実際の点数は70点だった。
解釈:
やっぱり自分は100点なんて取れないんだ、100点はできる範囲の外だったんだ。
現実:
100点は目指すのをやめてできる範囲で勉強する。
自分の思い描く未来がどんなものかによって、私たちは現実の捉え方が変わります。本当になりたい姿をありありと想像できていればなんとしてでも食いつこうとするはずです。逆にそこまで具体的な未来がなかったり、心からの目標がない場合、逆境に燃えるぜ🔥!!!みたいな人でなければ、そこまで頑張ることができなかったりします。
どんな目標設定でもいいわけではない
でもみなさんだって一度は目標を立てたことありますよね?それなのに達成されないのはなんででしょう?
達成される思い描く未来・ゴール・目標には共通点があります。それは心から望んでいるゴールです。
心から望んでいるつもりだけど、これは違うのかな?と思う方のためにチェックリストを作りました。
【情熱を燃やせるゴールのチェックリスト】
✔︎ ゴールを考えるだけで嬉しくなったり、ワクワクしたりする
✔︎ ゴールを達成するための過程もすでに楽しいしやりたいことと認識する
✔︎ ゴールを達成するための努力も楽しい、苦にならない
✔︎ 周りからは頑張って見えているけど本人は楽しんでいる、苦になっていない
本当に望んでいるゴール、腹の底から湧き上がってくる様なゴールを見つけると、パワーや元気が湧いてきます。
モチベーションも湧いてくるし、ゴールを達成する前の過程までも楽しいから、毎日が楽しくなり充実します。過程そのものが楽しいというのがポイントです。
だからアスリートの方が毎日トレーニングしてる姿を見て、私たちは「すごく努力している…辛そう」と思うかもしれませんが、本人にとったら自分の目標や夢を達成するための過程であり、トレーニングをすることは着実に目標・ゴールに近づくための過程だと思っているので、私たちが思い描くような苦労にはなっていません。
自分を信じる能力
ここで大事になってくるのが自分は達成できる人間だと自分を信じることです。
せっかくワクワクするようなゴールを見つけても、自分が達成できる人間だと信じることができなかったら、こんなの頑張っても無意味じゃん。という気持ちがよぎり、ゴールへと突き進む妨げになります。
本当にゴールに辿り着けるのかな?と不安になると人は本来のパワーを出すことができなくなります。
また、自分を信じる能力が低いとワクワクするようなゴールを見つけることが困難になることも多いです。自分にはなれないだろうから…と気持ちに蓋をして、ワクワクという感情が芽生えなかったり、ゴールだと認識できなかったりします。
自分が本当になりたいものが目の前にあっても、それに気づけないことも多々あります。
この自分を信じる能力を育てることをコーチングと呼びます。
次回「モチベーションが自然にわく立体的なゴールとは?」
・事実と現実の違い
・未来から逆算されて現実があること
・情熱を傾けれるゴールが私たちを動かす
ということをお伝えしました。
次回は「ゴールが立体的になるとモチベーションが勝手に湧いてくる?」について考察したいと思います。ゴールを立体的にすることによって、情熱を傾けれるゴールを体感し、実感し、そこへ向かっていくパワーが湧いてくるというお話です。次回をお楽しみに!